エンバーメイジ Embermage:火炎術師

 

エンバーメイジ   火のウィザードを名乗る者は数多くあるが、エンバーメイジこそは火炎術師の正統であるかもしれない。火は彼女らの中で燻っている。彼女らの血はまさに燃えている。その火は彼女らを頑強にする ‐ 彼女らはそうでなければならない。なぜなら、体内の火を放つことにより、彼女らは自身の力を呼び起こすからだ。
  多くのソーサラーとウィザードが、そして少数のバードがエンバーメイジになる。すべてのエンバーメイジは文字通り火を潜り抜けてきており、そして炎の持つ力を体得している。
  NPCエンバーメイジは集まって小さな結社を作る。すべてのエンバーメイジの目的は異なるが、彼女らは一丸となり、目的を達成するためにその力を用いる。
  ヒット・ダイス:1d6

 

必要条件 Requirements
  エンバーメイジになる資格を得るためには、キャラクターは以下の全基準を満たさなくてはならない。
    知識(神秘学):10ランク
    特技:持久力、呪文熟練(力術)、抵抗破り
    呪文発動:3レベルの秘術呪文が発動可能であり、その中には少なくとも5つの[火]の呪文を含まなくてはならず、[冷気]呪文を含んでいてはならない
    特殊:[火]ダメージによりヒット・ポイントが負の値にまで低下するか、[火]攻撃により死亡した事がなければならない
    特殊:火からの防護呪文やアイテムを発動/使用してはならない(そのような場合、防護が終了するまでエンバーメイジ能力を使用不能になる)

 

クラス技能 Class Skills
  エンバーメイジのクラス技能(そしてそれぞれの技能のための対応能力値)は精神集中【耐】、製作【知】、知識【知】、職能【知】、そして呪文学【知】だ。技能の説明についてはPHB第4章:技能を参照。

  レベル毎の技能ポイント:2+知力修正値。

 

クラスの特徴 Class Features
  以下は全てエンバーメイジ上級クラスのクラス特技だ。

  武器と防具の習熟:エンバーメイジは武器と鎧、盾の《習熟》を得ない。

  呪文:キャラクターがエンバーメイジの奇数レベルを得たなら、彼は以前に得ていた呪文発動クラスを得たかのように一日の呪文数を得る。しかしながら、彼はキャラクターがそのクラスを得たなら獲得したいかなる利益も受け取らない(アンデッドの退散/威伏能力、呪文修正能力、アイテム作成特技など)。これはつまりのところ、彼は以前に得た呪文発動クラスのレベルにエンバーメイジのレベルを加え、その後に一日の呪文数(と術者レベル)を決定することを意味する。
  例えば、もし9レベル・ソーサラーのセライ Serai がエンバーメイジのレベルを得たなら、彼は10レベル・ソーサラーのレベルを得たかのように新たな呪文を受け取り、そして発動する。しかしながら、彼は基本攻撃ボーナスとセーヴ・ボーナスのようなレベル上昇に伴う特典についてはエンバーメイジのものを使う。もし彼が次にソーサラー・レベルを得たなら、彼は10レベル・ソーサラー/1レベル・エンバーメイジとして11レベル・ソーサラーであるかのように呪文を得る。
  もし、彼がエンバーメイジになる前に複数の呪文発動クラスを得ているのなら、彼はいずれのクラスが一日の呪文数を受け取るかについて、エンバーメイジ・レベルを得る毎に決定しなくてはならない。

  燃える接触 Burning Touch(擬呪):エンバーメイジはフリー・アクションで、指先に火をともすことができる。その手で敵に触れた場合、1d4+1ポイント/クラス・レベル(最大+5)の[火]ダメージを与えることができる(通常は接触攻撃として処理される)。この火は紙のように燃えやすい物品に火をつけることができる。火は1ラウンド続く。キャラクターがこの火を呼び起こす毎に、この火は自身に1ポイントの[火]ダメージを与える。

  燃える血液 Burning Blood(擬呪):エンバーメイジは2レベルにおいて、自身に切り付ける(標準アクション)ことで1〜5ポイントの[火]ダメージを受けることができる(数値は選択)。彼の炎の血飛沫は傷口から迸り出、5フィート以内にいるものに対して、エンバーメイジが受けたダメージ毎に1d6ポイントの[火]ダメージを与える。

  火の指差し Fingers of Fire(擬呪):エンバーメイジは4レベルにおいて、指先に火を呼び起こすことができる。そして1ラウンドに30フィート以内の目標に対して5つの炎を放出することができる。もし複数の炎を放出するなら、エンバーメイジは異なる敵を目標とする事が出来る。しかし2体目は10フィートを超えて離れていてはならない。それぞれの放出は遠隔接触攻撃を必要とし、そして2d6ポイントの[火]ダメージを与える。放出毎にエンバーメイジは2ポイントの[火]ダメージをこうむる。

  燃える血の奔流 Burning Blood Backlash(超常):エンバーメイジは6レベルにおいて、[斬撃]または[刺突]攻撃でダメージを与えた場合、内なる炎の宿った血潮が噴出する。攻撃者が5フィート以内にいる場合、1d6ポイントの[火]ダメージを与える。

  火の舌 Tongue of Fire(擬呪):エンバーメイジは8レベルにおいて、1日1回、標準アクションを用いて2滴の血を飛ばすことができる。1滴は判定ペナルティーと秘術呪文失敗確率のない炎の盾を形成する;それは+3鎧ボーナスを与える。もう1滴は呪文のフレイム・ブレード を形成する。この武器と盾は10分間持続する。

  火の視線 Eyes of Fire(擬呪):エンバーメイジは9レベルにおいて、1日1回、目から火の奔流を射程100+10フィート/クラス・レベルまで、幅5フィートで放つことができる。 この範囲内にいる者はすべて反応セーヴ(難易度10+【知】ボーナス+クラス・レベル)を行わなくてはならず、失敗したならクラス・レベル毎に1d6ポイントの[火]ダメージをこうむる(最大10d6)。 この火は非常に熱いため、[火]に対して完全耐性を持つクリーチャーですら半分ダメージをこうむる。また[火]の抵抗力を持つキャラクターはその抵抗力が半減する(12ポイントの[火]への抵抗力を持つキャラクターは、その抵抗力が6ポイントに減少する)。

  内よりの爆発 Internal Explosion(擬呪):エンバーメイジは10レベルにおいて、1日1回、最も恐れられる力を使うことが出来る。彼は自分の体内に一時的に超高熱の炎を作り出し、他の犠牲者に転送することができる。これは目標が炎で爆発することを除き、呪文のインプロージョン と同様に機能する。セーヴ難易度は10+【知】ボーナス+クラス・レベルである。[火]に完全耐性のあるクリーチャーはダメージをこうむらない。しかし、[火]への抵抗力を持つキャラクターではこれを防ぐことはできない。

エンバーメイジ
レベル基本攻撃ボーナス頑健反応意志特殊一日の呪文数
+0+2+2燃える接触呪文を発動するクラスに+1レベル
+1+3+3燃える血液
+1+3+1+3呪文を発動するクラスに+1レベル
+2+4+1+4火の指差し
+2+4+1+4呪文を発動するクラスに+1レベル
+3+5+2+5燃える血の奔流
+3+5+2+5呪文を発動するクラスに+1レベル
+4+6+2+6火の舌
+4+6+3+6火の視線呪文を発動するクラスに+1レベル
10+5+7+3+7内よりの爆発