フロストレイザー( Frostrazor )

  フロストレイザー は未知の半透明な白い結晶から削り出されたグレートソードである。柄はツララを主題とした彫刻を施した白鋼で作られている。その鞘はホワイトドラゴンの皮で作られ、獣の爪と牙で飾られている。

  非レガシー・ゲーム能力値:+1グレートソード ;2350gp

  前兆フロストレイザー は氷で覆われた魔剣として描写される。それがクリティカル・ヒットしたなら、それは氷がひび割れるような音を立てる。


沿革 History

  遥かな昔、ある強力なウィザードが火の元素界の諸力に対して戦ったことがある。これらの敵を負かすため、彼は遥か北方の氷の大洞窟に棲むエンシェント・ワーム・ホワイト・ドラゴンを誘い出し、巨大な氷柱を槍のようにしてクリーチャーに突き刺すことで殺した。ウィザードはドラゴンを殺した氷柱にその血が滲み出す間、迅速に儀式を始めて詠唱を開始した。すべてが終わったとき、ウィザードは水晶の剣を握っていた。これはその氷の性質から、火を基準としたクリーチャーをたちまちのうちに屠る能力があったため、彼はこの剣を配下の将軍に預けた。将軍はただちにウィザードを裏切ると、彼に剣を突きつけその心臓を刺し貫いた。なぜなら、彼はウィザードの宿敵であったイフリート・パシャが送り込んだ間者であったからである(難易度15)

  この将軍は歴史のうねりの中に消えていき、そして1000年以上の間、フロストレイザーも姿を現すことはなかった。数百年前、ミラサルと呼ばれる平凡な能力の冒険者がそれを見いだし、そして敵の心臓を刺し貫くことでその能力を発見した(難易度20;心臓を刺し貫く)

  この後、ミラサルは力を求め続け、そして彼は剣に隠された能力を解放するために、敵および味方を殺し続けた。彼のすべての努力は無駄であり、そして彼は文明から追放された。彼は、より多くの力を得る事が出来ない自身に失望し、何年間も各地を放浪した。最終的に、彼はどのように剣が作られたか学び、ウィザードが白きエンシェント・ワームの血液から作り出した大洞窟に向かった。結局、彼は何も役に立つことを見いだすことができず、そして深く陰鬱な絶望に陥り、ミラサルはグレート・ワームの眠る傍らの、極北の凍れる海中に身を投じた。しかしながら、彼は溺死しなかった。そして彼が水から身を引き上げたとき、彼は自身が剣の代わりに氷の破片を持っていることを見いだした(難易度25;起源の地の水中を泳ぐ)

  ミラサルも同様に歴史の波間に消えていき、そして剣は手から手へと渡り歩いた。およそ100年前、それは偉大なる英雄として知られるドラゴンスレイヤー・ガリスの手に渡った。ガリスは3年に渡り剣を手にし、世界からすべてのドラゴンを排除することを公言し、より強力なドラゴンを求め戦い続けた。そして彼女も同様に、フロストレイザーの能力を発見した。彼女は向こう見ずになり、それが彼女を破滅に導いた。彼女はヴァイクスナルドニーサと呼ばれる白のグレート・ワームと戦ったが、それはフロストレイザーの起源となったドラゴンの子供であった。ドラゴンは過去に自身が研究していた剣を認め、そして激怒した。それは痛ましいほどに傷を負う戦いであったのだが、最終的にガリスは殺され、遺体すら残ることはなかった。剣は冒険者の手からふたたび失われ、白羽山に向かう冒険者が手にするまで日の目を見ることはなかった(難易度30;ガリスの復讐)


伝来儀式 Legacy Rituals

  フロストレイザー の全能力を解放するには3つの儀式が必要とされる。

  心臓を刺し貫く Piercing the Heart:あなたは敵の心臓にフロストレイザー を突き刺し、一撃で殺さなくてはならない。刺さった剣に敵の血が流れ続ける間、あなたは剣の吸血に合わせて1時間に渡る儀式を行わなくてはならない。価格 :2500gp。付与特技 :《初級伝来能力(フロストレイザー )》

  起源の地の水中を泳ぐ Bathing in the Waters of Origin:あなたはフロストレイザー を、それが作られた氷の大洞窟に持って行き、そこで大洞窟の下に広がる凍れる海中に1時間水浴しなくてはならない。あなたは共に海中に入り、少なくともヒットポイントの半分以上が残る状態で、生き残らなくてはならない。価格 :12500gp。付与特技 :《中級伝来能力(フロストレイザー )》

  ガリスの復讐 Vengeance of Garice:あなたはアイテムの作成者が最初に殺した白きエンシェント・ワーム・ドラゴンの直系子孫を探し出し、殺さなくてはならない;このドラゴンは少なくとも800歳以上でなくてはならない。これを終えたなら、あなたはクリーチャーの血にフロストレイザー を浸し、そして8時間に渡る儀式を完了しなくてはならない。価格 :40500gp。付与特技 :《上級伝来能力(フロストレイザー )》


所持必要条件 Wielder Requirements

  フロストレイザー は常に強力な戦士を探し、特に寒冷気候において戦う者を求める。その所持必要条件は、非戦士が通常満たすことはないだろう。

  フロストレイザーの所持必要条件 Frostrazor Wielder Requirements
《クリティカル強化(グレートソード)》


伝来の道具能力 Legacy Item Abilities

  以下はすべて、フロストレイザー の伝来能力である。

  破片残留 Implanted Shard:フロストレイザー の所持者がクリティカル・ヒットが有効な敵に対してクリティカル・ヒットを与えた場合、剣の破片が欠け落ちて負傷部位に残留する。次ラウンドに、個々の破片は1ポイントのダメージを与え、宿主の体内に深く潜り込んで行く。破片を除去するには1全ラウンド・アクションが必要であり、この時間は破片がそこに残留したラウンド毎に延長される。もし破片が3ラウンド間に渡り潜り込んだのなら、犠牲者や犠牲者を助ける誰であっても、除去するのに3全ラウンド・アクションをかけなくてはならない。
  フロストレイザー は一度に3つの破片を残留させることができる。破片は犠牲者が死ぬか、犠牲者から除去 ‐ どうにかして破壊されたなら、そのエネルギーはフロストレイザー に戻る。

  衰弱の破片 Enfeebling Shard(擬呪):破片が犠牲者に残留したなら、フロストレイザー の所持者は即行アクションとしてレイ・オヴ・エンフィーブルメント 呪文の効果を犠牲者に与える事が出来る。この能力は6レベルで1日1回、10レベルで1日3回まで起動することができる。さらに、所持者はいかなる敵に対しても、クリティカル・ヒットを与えたなら1回だけ追加して起動することができる。術者レベル6。

  冬の護り Winter Warding(擬呪):フロストレイザー は合言葉により、1日1回所持者に対しレジスト・エナジー [冷気]を起動する。術者レベル8。

  真なる姿の発現 True Form Revealed:フロストレイザー の真の姿は、魔術的に鍛えられた氷の単結晶である。所持者が11レベルに達し、中級伝来儀式を執り行ったなら、この姿は明らかにされる。

  傷つける破片 Wounding Shard:所持者が15レベルに達した場合、《破片残留》は毎ラウンド1ポイントのダメージだけではなく、毎ラウンド1ポイントの【耐】ダメージをも与えるようになる。このダメージは自動的であり、そして破片が残留する限り続く。

  生命を盗む破片 Life-Stealing Shard(擬呪):もしフロストレイザー が犠牲者に破片を残留させたなら、所持者は即行アクションとしてエナヴェイション 効果を起動することができる。エナヴェイション は、残留した破片の内、所持者が選択した破片に影響を与えることができる。この能力は1日2回まで使うことができるが、いずれかの敵に対してクリティカル・ヒットを与えたなら1回だけ追加して起動することができる。術者レベル10。

  極北の冷気 Chill of the North(擬呪):1日3回、フロストレイザー の所持者は合言葉で、剣からアイス・ストーム 効果を起動することができる。術者レベル12。

  死の破片 Death Shard(擬呪):もしフロストレイザー が犠牲者に破片を残留させたなら、所持者は即行アクションとしてその犠牲者にフィンガー・オヴ・デス 効果を起動することができる。この能力は1日1回起動することができるが、所持者がいかなる敵に対してでもクリティカル・ヒットを与えたなら、1回追加して起動することができる。術者レベル14。

所持者レベル個人的コスト能力
攻撃ペナルティーセーヴ・ペナルティー損失ヒット・ポイント
破片残留
−1衰弱の破片1日1回
−1グレートソード+2
冬の護り1日1回
−2
10衰弱の破片1日3回
11真なる姿の発現
12−2グレートソード+3
13
14
15−3傷つける破片
16生命を盗む破片
17
18−3極北の冷気1日3回
19
20−4死の破片