力の指輪 | 〈一つの指輪 The One Ring〉 | | 〈支配の指輪〉〈一つ〉。簡素な金の輪で、普段は読み取ることは出来ないが、熱する(暖炉に投げ込むなど)事により浮き上がる火文字の銘が、内側に黒の言葉で書き込まれている。
アッシュ ナズグ ドゥルバトゥルーク Ash nazg durbatuluk, アッシュ ナズグ ギムバトゥル ash nazg gimbatul, アッシュ ナズグ スラカトゥルーク ash nazg thrakatuluk アグ ブルズム=イシ クリムパトゥル agh burzum-ishi krimpatul.
この訳は以下になる。 一つの指輪は、すべてを統べ、 One Ring to rule them all, 一つの指輪は、すべてを見つけ、 One Ring to find them, 一つの指輪は、すべてを捕えて、 One Ring to bring them all くらやみのなかにつなぎとめる。 and in the darkness bind them.
指輪物語 旅の仲間 上巻 90ページ(旧版)
- 意志:サウロンはそれを作成する間に、彼自身の精気の多くを注入したことから、指輪はそれ自身が独自の擬似知性を有している。彼の如く、それは不変の悪で、誇大妄想的な探究心と飽くなき欲望に燃えている。それはいかなる所持者にも適するように寸法が変化した;しかし、それは同様に意図的に寸法を変動させ、不適な所持者であると感じたならその手から逃れ去ろうとした。所持者が指輪を従わせようとするなら、彼は(600−所持者レベル)日間に渡り指輪を扱う術を学ばなくてはならず、その後に指輪自身のレベルである60レベルに対して抵抗を成功しなくてはならない。この訓練なしでは、指輪の働きを制御することは出来ず、それは無作為に働くだろう。ただサウロンのみが、製作者であるがゆえ、絶対的な制御力を持っている。その期間中に、いかに気高い意志であってもそれに屈してしまうだろう。
- 力:他の秘宝と同様に、〈一つの指輪〉の主な贈物は、所持者の性質と力によって決定される。その中でも一般的な能力は、所持者の持つ現時点の能力を極大化するはずだ。例えばサムワイズならすべての庭師の中でも最高の技前の持主に、ボロミアであるなら人間の比類なき指導者になど。これらに加え、〈一つの指輪〉は以下の能力を与える:
- 所持者は冥界に進入し、限られた目には不可視の存在となる。しかし、冥界を棲居とする存在、例えばナズグールには光輝く存在として認識される。所持者がこの能力を発揮した場合、一般的には〈かすみ隠れ〉として認識される。
- 感覚が強化される。特に聴覚、嗅覚、視覚は遥か彼方の強力な魔法や精神的諸力を感知できる。
- 老化による効果のほとんどをなくし、対象の生命を限りなく延長させる。しかしながら、所持者は次第に冥府の生物に変換されていき、そして最終的には生と死の境界に留まり続ける、幽鬼となるだろう。それがどのような状態であろうとも、指輪は所持者にその効力を及ぼし続ける。変換の過程は可変的で、道具の使用頻度や自身の性格と生来の魔術抵抗力などに依存する。
- どのような形であっても、指輪の助けを借りて所持者が成した事共は、バラド=ドゥーアの塔の罠となる。
- いかなる方法であっても、それ自身を鍛えた以上の熱、つまり〈滅びの山〉の火口以上の熱を与えないと破壊することは出来ない。もし〈一つの指輪〉が破壊されたなら、他の指輪は全て力を喪失し、サウロンと彼のナズグール共はいずれも永遠に無力な幽鬼となるだろう。
- 一つの指輪を使いこなせた者のみが、以下の力を発揮することが出来る:
- 全魔力界全職業対応の18倍魔力倍増器となる。
- 〈九つの力の指輪〉の所有者たち、すなわちナズグール達を意のままに操ることができる(〈三つの指輪〉を所持するエルフの諸侯は例外とする)。これは距離やその他の影響を被らない。
- 呪文の射程距離は3倍か、視界内となる。これは補助具による拡張でも構わない(パランティーリのような)。
- 指輪がもたらす恐怖の力を用い、悪しき生物を支配する力を得る。フロドは自身の意志を喪失する以前、ゴラムに対してこの制御能力を発揮したことがある。
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