10.水の部屋 Watery Room(遭遇レベル7)

  第9区画と同様に、この部屋は欺瞞に満ちている。

 

  回廊は開けた、大きな水の満ちた部屋に通じている。対岸の壁面にあるアーチ門を介し、幅広の昇り階段が上へと続く。東壁には閉じた扉がある。

 

  階段は水上へ続き、直接回廊に通じている。この地点から見た広間は、ここまでのダンジョンと同様の水で満たされている。閉じた扉は第10区画Dに続く(下記参照)。


10A.岩棚 Ledge
  ここまで続いてきた回廊と同じ高さの狭い岩棚が、西壁沿いに部屋を取り囲むようにして設けられている。岩棚と床(第10区画B)は共に不透明な水の下に隠されているため、よく調査しなくては段差を感知することはできない。西壁沿いの岩棚も中央よりやや奥が10フィートの長さで分断されており、いずれも水で隠されている。


10B.中央広間 Main Floor
  部屋は大部分が岩棚から15フィート低い床になる。部屋の住民2人はこの区画に潜み、濁った水により完全視認困難を得る。そしてこの複合体は他の部分と同様に汚染されている(標準的な迷宮の特徴を参照)。

 

クリーチャー:シー・ハグは彼女のペット ‐ イリシッド・タッドポールが移植され変質してしまったチュール ‐ と共に水底に住まっている。現実には、ペットとマスターのラインははっきりとしていない ‐ 両者は共に同程度の知性を有し、そしてスライム・チュールは明らかに強力だからである。

  シー・ハグ Sea Hag ヒット・ポイント19;『モンスター・マニュアル』206ページ参照

  アチューロン Uchuulon ヒット・ポイント71;『ストームラック』163ページ参照

 

戦略 彼女たちは侵入者が部屋に入ったことを知ると、ハグとアチューロンはただちに迎撃するため所定の位置に移動する。アチューロンは広間の中央付近で待機する。一方ハグは《身の毛のよだつ姿》による弱体化と、《邪眼》により複数の対象を幻惑状態にすることを目的として、PCの注目を集めるため北端の階段近くに浮上する。距離を置いて挑発することにより、彼女はPCの突撃を促し、PCを部屋の大部分を占める深みに誘い込み、水中に潜む待機状態のアチューロンに攻撃させる。

  ハグは自身がチュールより脆弱であることに知悉しているため、近接戦闘を避けようとする。もしキャラクターが接近したなら、彼女は深みに飛び込み、そして可能な限り長い間彼女らを避けるために速い水泳速度を使う。アチューロンはその間に接近戦闘を楽しむ。彼女たちを食べる前に、それは可能な限り多くのキャラクターを溺死させるため、《麻痺の触手》を使う。


10C.隠された部屋 Hidden Chamber
  この区画に導く開口部は部屋の床に設けられた直径5フィートの円である。この部屋の他の特徴のように、それは水に完全に隠されている。この小さな区画は部屋の住民が休息と飲食を行う場所である。

宝物:部屋の住民が蓄えた宝物は、この部屋に散乱している。それらの秘蔵物は、ミスラル・シャツとたくさんの硬貨から成る(330gp、750sp、95gp相当の高品質の珊瑚の指輪)。


10D.からっぽの部屋 Empty Room
  この部屋へ至る扉は区画Aで示された岩棚と同じ高さにある。