17.岩棚 Ledge

  この部屋は沸騰湖(第15区画)を見下ろす。

  この区画は不快に感じるほど暑い。比較的狭い通路が、不気味なちらつく光に満たされた、広い洞窟へと通じている。通路は室内に入ってから30フィート続いた後、何らかの種類のドームに繋がっている。その壁と天井は石で作られているわけではない;それは上方にアーチ形を成し、そして頭上には夜光性の水が満ちているようだ。これらの水壁を通して見える霞んだイメージは、この区画の床が、水に満ちた巨大な洞穴の真ん中に浮かぶ、岩棚であることを示唆する。恐らくこれらの妙な水壁は、水が迷宮に殺到しないように用意されたのだろう。

 

  この岩棚は大洞窟の天井まで50フィート、底まで100フィートあり、沸騰湖の中程まで突き出ている。湖を満たす夜光性の水は、その区画全体をPCが通常の視界を得られる程度の光源を供給する。

  水が準固体の形を取った魔法の薄幕は岩棚の上部に坑道とドームを形成しているが、これは ‐ 第14区画の凸縁の扉に証明されるように ‐ 殺到する熱湯に対して脆弱な防御でしかない。薄膜は以前にも破れており、それはこの後も破れるだろう ‐ たぶんPCがこの部屋に到着して間も無く。

  薄膜の感触は軟らかく、弾力があり、そして熱い。範囲呪文や意図的な攻撃は簡単にこれに穴を穿ち、熱湯の奔流はたちまちこの空間を満たすだろう。

薄幕の壁 Membrane Wall:硬度3、5フィートのマス毎に3ヒット・ポイント

 

  もしキャラクターが愚かにも近接武器で薄幕に穴を穿つのなら、彼は熱湯の噴出を浴びることによる1d6[火]ダメージ(反応セーヴ難易度18・半減)を受ける。穴の周辺5フィート以内のクリーチャーも同様である。最初の噴出の後、薄幕外部からの圧力により空気は押し出され、薄幕が潰れるに従い熱湯はたちまち流入してくる。1d4+1ラウンド後に薄膜は完全に潰れ、そして第14区画の最初の凸縁扉までの室内を熱湯が満たす。

  沸騰湖の水に浸されたいかなるキャラクターであっても、毎ラウンド10d6ダメージをこうむる。

 

クリーチャー:薄幕の天蓋は“伝来武器”ウェーヴ を守護する巨大モンストラス・クラブの巣である。クリーチャーは天蓋の外壁から5フィート以内に留まろうとし、可能な限り侵入者を追い払おうとする。

  巨大モンストラス・クラブ Huge Monstrous Crab ヒット・ポイント107;『ストームラック』142ページ参照

 

宝物:天蓋北端の床上に残された、モンストラス・クラブの食後の残骸の中に、長い浅めの収納箱がある。“伝来のトライデント”ウェーヴ はその収められている。他にもアイス・ストームのワンド (17チャージ)、大粒の宝石3粒(1000gp相当の1対のエメラルド、5000gp相当の完璧なエメラルド)が収められている。