19.加熱の罠 Heat Trap(遭遇レベル5)

  回廊のこの区画は精巧な罠である。

  この水浸しの回廊の壁は、一辺6フィートの正方形をした、銅色の金属板が嵌め込まれている。

 

  この回廊は深さ1フィートの濁った水が覆う(標準的な迷宮の特徴を参照)。

 

罠:回廊の壁に設けられた金属板間を通過した金属物品は加熱されていく。金属板間を移動する者が運搬/着用する金属製アイテムは加熱されることで不快な存在となるだろう。しかし第1ラウンドは何のダメージも与えることはない。

  金属板の間で連続した2ラウンドが経過した場合、金属製品を運搬しているなら1d6[火]ダメージをこうむる(頑健セーヴ難易度20・半減)。そしてラウンドが経過するにつれ、ダメージは1d6ずつ増加し、最大4d6まで増加する。つまり金属製品を運搬するキャラクターは3ラウンド目の開始時に2d6[火]ダメージを、4ラウンド目の開始時に3d6[火]ダメージを、5ラウンド目以降の開始時に4d6[火]ダメージを受ける。金属製品自体は、この極端な熱による悪影響を受けない。

  金属鎧を身につけている者は誰であっても金属製品運搬に伴うダメージが2倍になる ‐ つまり2ラウンド目に2d6、3ラウンド目に4d6、4ラウンド目に6d6、5ラウンド目以降は8d6を受ける。さらに、3ラウンド目以降の開始時に、金属鎧を身につけているキャラクターは反応セーヴ難易度15を行わなくてはならず、失敗したなら極端な熱により発火してしまう(可燃性の衣類を着用している場合)。発火した場合、それが鎮火されるまで毎ラウンド1d6[火]ダメージが追加して与えられる(着火については『ダンジョン・マスターズ・ガイド』303ページ参照)。回廊の低部を満たす水で鎮火することは可能だが、しかしキャラクターの金属鎧や装備品によるダメージは減ることはない。さらに、この区画の水に浸かると言うことはキャラクターに失明病の危険を及ぼす(標準的な迷宮の特徴を参照)。

  キャラクターはダメージを逃れるため、金属鎧と製品を水中に沈めて引きずることも出来る。バッグ・オヴ・ホールディング やそれに類似したアイテム内の金属製品は罠の影響をこうむらない。しかし通常の布袋やロープは金属板間に入った2ラウンド目の最初に着火し、皮袋であっても3ラウンド目には着火する。

  それぞれ1対の金属板は無力化する際に個別の罠として判断される。金属板への攻撃や無力化の試みは、金属板の間に位置したと判断され、そのため適切なダメージをこうむる。

罠:加熱 Heat
脅威度:攻撃ロール:
罠の種類:魔法式セーヴ難易度:頑健20・半減
作動条件:場所式ダメージ:2ラウンド以降、累積的[火]ダメージ
再準備条件:自動効果:
目標:複数目標(範囲内にいる者は全員)
難易度:〈捜索〉20、〈装置無力化〉25

 

金属板 Metal Plates:硬度10、ヒット・ポイント100。1ラウンド中に[冷気]ダメージを5ポイント以上与えたなら、その金属板は1ラウンド間効力を失う。金属板は壁から除去することはできない。