22.摩擦のない部屋 Frictionless Room(遭遇レベル6)

  この部屋は複数の危険を提供する。

  扉を開くと、そこは幅20フィートの、細長い部屋の東のはずれだった。同じ壁の反対側のはずれに、扉がもうひとつある。

 

  この部屋は幅20フィート、長さ80フィート、高さ20フィートで、北壁の終端付近に扉が設けられている。しかしながら、幻術製の西壁は、最後の10フィートを隠している。

  3種類の障害が、この部屋の危険をより高めている。ハーピーは隠れ家である遠端(第22区画C)から《心を奪う歌》を歌いPCを引き寄せ、ひとつ以上の落し穴(第22区画A)に落下させようとする。穴を跳び越えようとした者は摩擦のない床(第22区画B)に降り立ち、そして第2の落とし穴(第22区画A)に滑り落ちる。これらの障害については以下に記す。



22A.落し穴 Pit Trap

  Aとマークされた箇所はそれぞれ幅10フィート、深さ10フィートの落し穴であり、その底には毒が塗布された刃が植えられている。小型以上のクリーチャーが落下した場合、巧妙に仕掛けられた跳ね上げ扉が働き、穴を視界から隠す。立っているキャラクターは落下を避けるためにセーブをすることが出来るが、摩擦のない床(第22区画B)を伏せ状態で滑るキャラクターはセーヴに−5ペナルティをこうむる。

罠:毒刃の落し穴 Poisoned Blade Pit
脅威度:攻撃ロール:
罠の種類:機械式セーヴ難易度:反応25
作動条件:場所式ダメージ:1d6落下ダメージ
再準備条件:自動効果:1d4本の刃で+10近接攻撃。それぞれは1d4+1斬撃ダメージと毒を与える
目標:複数目標毒:ジャイアント・ワスプ毒;致傷型;頑健セーヴ難易度18;初期・予後ダメージ1d6【敏】
難易度:〈捜索〉25、〈装置無力化〉25



22B.滑らかな床 Slippery Floor

  Bとマークされた床にはほとんど摩擦がない。部屋のこの部分は信じ難いほど滑りやすく、立ち上がり続けるためには毎ラウンド〈平衡感覚〉難易度20に成功しなくてはならない。判定に成功したキャラクターであっても、固有の運動量に従いゆっくりと部屋の遠端に向かって進んでいく。

  最初の落し穴を飛び越えたキャラクターは、毎ラウンド自動的に助走距離に等しい速度で滑りだす。壁を押すことにより方向を変えることは可能だが、滑り続けるキャラクターのほとんどは第二の落し穴(第22区画A参照)に落ち込む。



22C.隠し部屋 Hidden Chamber

  一見して明らかな西壁は実際は幻術である ‐ 部屋はさらに10フィート続いている。幻術の壁の向こう側、つまり第22区画Cには、残虐なハーピーが住んでいる。

クリーチャー:ハーピーは第22区画C南西角の天井近くにある岩棚にいる。彼女は幻術の壁について知っており、そして通常にそれを見破ることができる。彼女はブローチ・オヴ・シールディング を身に付け、31のヒット・ポイントを守っている。

  ハーピー Harpy ヒット・ポイント31;『モンスター・マニュアル』197ページ参照

 

戦略 少なくともひとりのキャラクターが部屋に入るなら、ハーピーはすぐに《心を奪う歌》を歌い始める。300フィートの拡散内(角を回り込む)にいるクリーチャーは意志セーヴ難易度16に成功しなくては心を奪われてしまう。心を奪われたキャラクターは最短経路を辿って歌のする方向に歩き始める ‐ この場合は東側の落し穴の方向だ。落とし穴が発見されたなら、影響下のキャラクターは危険な場所を通る前に新たなセーヴを行うことが出来る。

  少なくとも1人のキャラクターが影響を受けているように見える限り、ハーピーは《心を奪う歌》を歌い続ける。彼女はそれ以上は無駄と判断するや否や、彼女は隠れ場所から現れ、そして脆い目標を攻撃する(落とし穴から這い出そうとしていたり伏せ状態のキャラクター)。〈平衡感覚〉を行っているキャラクターも良い目標だ。〈平衡感覚〉を行っているキャラクターは5ランク以上の技能ランクを持たない限り立ちすくみ状態と見なされ、かつダメージを受けた場合は立ち続けるために同難易度の〈平衡感覚〉判定を行わなくてはならないからだ。

 

宝物:幻術の壁の向こうの床にはまばらな骨と宝物が転がっている。それは149sp、29gp、3pp、そしてキュア・シリアス・ウーンズ ウォーター・ブリージング の信仰呪文巻物1枚だ。